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| What is "FAT LOOP"? Version 2 |
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この画期的なプロジェクトに寄せられた反響のほどは、前作からわずか半年、という早いタイミングでの新作リリースが物語っている。ヒップホップ史に燦然と輝くクラシック群をライヴ・アレンジで再現するインストゥルメンタル・カヴァー・シリーズ「FAT LOOP」、待望のセカンド・セッションの登場だ。 日本のヒップホップ・リスナーの嗜好をわきまえた心憎いセレクションは今回も健在で、ただトラックリストを眺めているだけで興奮できる、なんていう好事家も少なくないはず。デ・ラ・ソウル「A Roller Skating Jam Named "Saturdays"」やソウルズ・オブ・ミスチーフ「93'till Infinity」などの鉄板曲はもちろん、アーティファクツ「C'mon Wit Da Git Down」やトラジディ「Street Life」といったアンダーグラウンド・ヒットへの目配りにも怠りがないし、聴き手のイマジネーションを大いに刺激してくれる、という点ではダイヤモンド「Step To Me」やエリック・B&ラキム「Don't Sweat The Technique」あたりの選曲も絶妙だろう。 そして、今回のラインナップのなかでもとりわけ異彩を放っているのがドクター・ドレー「Still D.R.E.」の存在だ。これまで取り上げてきたサンプリング・オリエンテッドの楽曲とは明らかに方向性の異なるトラックということもあって、正直なところその仕上がりには若干の不安を抱いていたのだが、これが「FAT LOOP」の可能性をぐっと押し広げるような素晴らしいリメイクになっていて驚かされた。おなじみのピアノ・リフを通過したあとの意表を突く展開は、オリジナルに愛着のある者にとってはちょっとした衝撃的な体験になるんじゃないだろうか。 2回目のアプローチにして早くもなにかをつかんだと思わせる、HEAVYLOOPERSseSSionと鼓響の余裕綽々の振る舞いが頼もしい「FAT LOOP」セカンド・ステージ。ジェイ・Z“Roc Boys (And The Winner Is...)”でのマナハン・ストリート・バンド“Make The Road Walking”、ゴーストフェイス・キラー“Shakey Dog Starring Lolita”でのエル・ミシェルズ・アフェア“Musings To Myself”など、アメリカのヒップホップ・シーンでは現行ファンク・バンドのサンプリングがトレンドになりそうな気配があるけれど、「FAT LOOP」はそういう流れと重ね合わせてみても興味深く聴くことができるだろうし、ここに収められたひらめきに富むフレーズの数々がまた別の新しい音楽として我々の前に姿を現す日が来るのもそう遠い未来のことではないかもしれない。 Text by 高橋芳朗(zelig) |


